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by ha_art
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脳が厚いと、恐怖は小さい?

痛みは脳と関係していると思う。
痛みの尺度は人それぞれであり、主観的以外計測できない。
同じように恐怖などの感情も主観的感覚にすぎない。
しかし、この研究で、脳の腹内側前頭前野の厚さの差が、恐怖の程度と関係しているというのだ。
このあたりに、人それぞれが、感じるストレスの尺度と同じように関係しているのではないだろうか?
あるひとは、ちょっとしたことで、ストレスに感じることも、ある人にとっては何でもないことのように。やはり、脳の科学が、今後の医療の謎解きの時代となるのでしょう。


ある特定の脳領域の厚さが、恐怖の克服に役立つ可能性

Miranda Hitti
WebMD Medical News

Reviewed by Brunilda Nazario, MD

恐怖への対処が、他の人よりもうまい人がいる。その原因の一つの可能性が研究によって示された。

それは、強靭な神経に関係しているわけではなく、ある特定の脳領域の厚さと関連がある。

この領域は、腹内側前頭前野と呼ばれている。この領域は、恐怖に関する最近の検査の主役となった。

ある人々が恐怖を示し始めた時、別の人々はより平静を保っていた。この平静を保っていた人々の秘密は脳の深い領域にある腹内側前頭前野が厚いことである。

本研究は、『Proceedings of the National Academy of Sciences』のオンライン版に掲載されている。

この研究結果は不安と符合する可能性

「外傷的体験に曝された場合に、なぜ、ある人は外傷性ストレス障害のような不安障害を発現するようになり、別の人はそうならないのか、われわれは常に不思議に思っていた」と研究者のMohammed Milad, PhDはニュースリリースで語る。「われわれは、本研究からいくつかの可能性のある回答が得られると考えている」と同博士は続ける。

同博士はマサチューセッツ総合病院(ボストン)精神科のリサーチフェローである。

恐怖を生み出し、その後、消滅させる

同博士の研究には、若い健常成人14例が参加した。

被験者らは、コンピューターのモニターの前に座った。被験者らは、利き手の第2、第3指に電極を装着した。

スクリーン上で、被験者らは、青色または赤色の明かりのついた照明器具のある会議室の写真を見た。その間、被験者らは電極を通して「ひどく煩わしいが痛くはない」電気ショックを受けた。

この状況が5回出現した。その後、その絵は、ショックを伴わずにさらに10回スクリーン上に現れた。

研究者らの目的は、写真とショックを組み合わせることによって恐怖を構築し、次に恐怖を消滅させるためにそのパターンを崩すことであった。

恐怖に勝つ

被験者らは翌日も実験に参加した。

この日、電気ショックは与えられなかった。その代わり、被験者らは皮膚モニターを装着して、前日と同じ写真を見た。皮膚のモニタリングは、写真、および実験の前半部分で写真の後に与えられた電気ショックに対する被験者の反応の間接的測定として行われた。

研究者らは、恐怖の消滅に関連する脳領域の一つである腹内側前頭前野の厚さを測定するために脳スキャンを行った。

この脳の領域が厚い被験者は、絵による動揺が明らかに少なかった。被験者らが示した写真に対する皮膚反応は小さいことがデータから示された。

このような脳の厚さは人によって異なる。このばらつきによって「不安障害に対するリスク因子(または回復因子)が説明できる可能性がある」と研究者らは記している。

不安障害に対する行動療法の治療効果が、脳の厚さによって予測可能かどうかについては今後の研究によって検討する必要がある、と研究者らは記述している。

Milad, M. Proceedings of the National Academy of Sciences, online edition, July 11-15, 2005. News release, Massachusetts General Hospital. News release, Proceedings of the National Academy of Sciences.
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by ha_art | 2005-07-23 01:21 | Medical News